ベクトル空間

数学

ベクトル空間とは?

 状態:-  閲覧数:1,530  投稿日:2018-08-06  更新日:2018-08-30  

表記


英語
・vector space

ベクトルと呼ばれる元からなる集まりの成す数学的構造


足し算とスカラー倍ができるような集合のこと

「ベクトル空間」の元


集合の要素のこと
・ベクトルと呼ぶ
高校数学で学習したベクトル(幾何ベクトル)も含む

同義語


線型空間(せんけいくうかん、linear space)
ベクトル空間 と 線形空間 では何が異なるのですか?

ベクトル空間の公理

 閲覧数:581 投稿日:2018-08-06 更新日:2018-09-11 

集合 V に対して次の演算を導入する


ベクトル加法
・Vの任意の元a、bに対して、a+b ∈V

スカラー乗法
・ Vの任意の元a と (実数全体の集合)Rの任意の元k(スカラー)に対して、ka ∈V

(空ではない)集合Vが、次の1~8の性質を満たす時、VをR上のベクトル空間という


1~4
・和に関する公理

5~8
・スカラー倍に関する公理

1.ベクトル加法の結合律
(a + b) + c = a + (b + c)

2.ベクトル加法の可換律
a + b = b + a

3.ベクトル加法単位元の存在
ある 0 ∈V が存在して、任意の a ∈V に対して a + 0 = a
・単位元 … 演算をして効果を残さないもの
・0ベクトル(0元と呼ばれる)が集合の中に存在する
・「任意のベクトルをとってきてベクトル加法をしても何も効果なし」が集合の中に存在する

4.ベクトル加法逆元の存在
任意の元 a ∈V に対して a + x = 0 となる x ∈V が存在
・逆元 … 作用させると単位元になるもの

5.ベクトル加法に対するスカラー乗法の分配律
k(a + b)  = ka + kb

6.体の加法に対するスカラー乗法の分配律
(k + l)a  = ka + la
・体 … ここでは実数。集合Rのこと
・左辺 … 実数同士の足し算をとってからスカラー乗法する
・右辺 … それぞれスカラー乗法したものの和を取る
・左辺の+ … 普通の足し算
・右辺の+ … ベクトル同士の足し算

7.体の乗法とスカラー乗法の両立条件
k(la) = (kl)a

7.スカラー乗法単位元の存在
1a = a


考え方 / Link

 閲覧数:349 投稿日:2018-08-30 更新日:2018-09-13 

考え方


本来はベクトルの集合そのものを「ベクトル空間」と言うが、空間にベクトルがある、と幾何学的に捉えた方が理解しやすい

n次元ベクトル空間


ベクトルの次元がnでその成分が全て実数の時、「n次元(実)ベクトル空間(n-dimensional real vector space)」と言う
・「Rⁿ」と書く

R²


xy平面と対応
・ごく普通の平面
・通常のユークリッド幾何学が成立

R³


xyz空間と対応

Rⁿ


通常の平面をn次元まで拡張したものに相当
・n次元に拡張したユークリッド幾何学が成立
※但しnが4以上の場合は、それを2次元の平面上にグラフ表示することはもちろん、頭の中でイメージすることさえ難しい

Link


ベクトル空間[n次元ver]
・http://user.numazu-ct.ac.jp/~endoh/math/kadai/axiom-vector-sp.pdf





微分

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